目の前にいる人が一生懸命話をしているのに、何を言っているのかイマイチ伝わってこないという経験をしたことはありませんか?もしかしたら、話す人の滑舌が影響しているのかもしれません。

滑舌に自信はありますか?

滑舌の悪さは仲の良い友達を話していると、多少のいい間違いがあったり、滑舌が悪くても話が通じたりするので気が付かないことも多いようです。しかし、社会に出て人前で話をすることや、初対面の人と話す機会が増えると「滑舌が悪いのかもしれない」と気づく人が出てきます。そのためか、大人になってから滑舌が悪くなったと感じる方もいるようですが、もともと滑舌が悪い方もいれば、何らかの障害が生じて滑舌が悪くなる方もいます。

滑舌が悪いとこんなデメリットが

滑舌の悪さは話し手と、聞き手にストレスをもたらします。話し手は、話がのってきたところで聞き返されリズムが狂う、相手にしっかり伝わらないというストレスを生じます。せっかく楽しい話をしているのに、聞き返されてばかりでその楽しさが伝わらないといったことが考えられます。

聞き手は一生懸命聞こうと努力しているのに、相手の話していることがイマイチ伝わってこないというもどかしさを抱えます。目上の相手との会話や真剣な話では、なかなか聞き返せず、ストレスを生じます。

場合によっては、聞き手が一生懸命聞くという姿勢を諦めてしまう可能性もあります。例えば、会議で一生懸命プレゼンテーションをしているのに、真剣に聞いてもらえない、内容がしっかり伝わらないといったことが考えられます。就職の面接などの場面でも、質問に答えている内容が上手く伝わらないことはマイナスにはたらく可能性があります。

滑舌が悪くなる病気

これまで滑舌の悪さを指摘されたことがない場合、病気の影響が考えられます。一番怖いのは脳の病、脳卒中です。滑舌の問題に加え、手足に力が入らないといった症状があった場合は早く脳外科を受診しましょう。アルツハイマーでも滑舌が悪くなることがあります。

舌小帯が短かったり舌の先端にひだがついていたりする舌小帯短縮症も、滑舌が悪くなります。ラ行の連続が苦手で早口言葉もうまく言えませんが、軽度な場合は周囲も気づかないことがあります。

その他、アレルギー性鼻炎などの鼻炎がある場合も滑舌が悪く聞こえることがあります。いわゆる鼻声の状態で、聞き取りにくい話し方になります。唾液の分泌が少ないドライマウスでも滑舌が悪くなることがあります。

そのほかの原因

歯並びは滑舌に大きく影響します。歯列の乱れ、出っ歯、受け口、開咬などは、サ行が発音しにくく、タ・ナ・ラ行にも影響が出ます。歯並びの乱れがもたらす致命的な問題は、英語圏の「s」と「th」の使い分けができず、ネーティブと会話するのが難しくなります。

指しゃぶりや唇を噛むなどの悪癖は、歯並びの乱れを招くだけでなく、唇が閉じにくくなることがあります。そのため、唇を閉じるマ行の発音が難しくなります。口呼吸でも同様の問題が考えられます。

その他、低位舌といって舌の筋肉が弱まり、舌が落ちている状態でも滑舌が悪くなります。お口に骨隆起と呼ばれるこぶがある場合、タ・ナ・ラ行の発音が悪くなることもあります。肺活量が小さい方は、声のボリュームを上げた時に滑舌が悪くなることがあります。

滑舌には、舌をはじめとし歯や口周辺の筋肉動きがかかわってきます。口をあまり開けないで話す癖は、こもった声になり滑舌も悪くなります。反対に口を大きく開け過ぎている場合も、唇などに余計な力が入り滑舌が悪く聞こえます。過度なストレスで口の周りに力が入ってしまっている場合も、滑舌が悪くなることがあります。母国語の始めは親から学ぶので、親の滑舌が悪いと子どもも滑舌が悪いまま覚えてしまうことがあります。

悪い滑舌の対処法

周囲から指摘されるような滑舌の悪さは、生活にも影響が出る可能性があり、治す事をおすすめします。もし、声を使うようなお仕事に就いている・就きたいと思っているならば、より厳しい目で滑舌を考える必要があります。

治療できるかどうか明らかにしましょう

滑舌の悪さを意識したら、治療できるものかどうかはっきりさせましょう。一番に行ってほしいのは、脳外科です。脳卒中の場合、命の危険も考えられます。脳の病でないことがわかったら、歯科医院や耳鼻科が次の候補です。強い緊張にさらされているなどストレスが疑われる場合は、神経内科や心療内科を受診してみるのもよいでしょう。

知っておきたいのは、ケースによって治療が完了してもこれまでの癖が強いと滑舌が治らないことがあります。その時は、言語聴覚士などのプロによる指導やトレーニングが必要になります。

専門家による指導を受けよう

言葉に関する医療のプロは言語聴覚士です。お近くに言語聴覚士がいる病院があればみてもらうとよいでしょう。その他、ボイストレーニング教室や話し方教室などでも指導を受けられる可能性があります。

自宅でトレーニングをしよう

滑舌に関する情報がインターネットや書籍で入手できますので、それを参考に自己トレーニングするのも一つの方法です。アナウンサーのトレーニングで知られる、早口言葉や外郎売りの口上などをやってみるのもよいでしょう。良い滑舌には口周りの程よい筋力や柔軟性が必要ですので、口の周りの筋肉を意識してマッサージしたり、風船を膨らますなどで筋力アップを図ったりするのもよいでしょう。

滑舌の悪さが病気などに起因するものでなければ、トレーニングと聞き取りやすい話し方を意識することで、自身のストレスと聞き手のストレスを軽減できると思います。

自分に合った話し方教室の選び方