「プレゼンテーションスキル」は、会社で働くビジネスパーソンにとって不可欠なスキルとなっていますが、難しそうだと感じてしまい、躊躇されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ですが、実際にはコツさえ掴んでしまえば決して難しいものではありません。ぜひ、気軽な気持ちで上達を目指してみてください。
このスキルを備えておけば、自分の伝えたいことを正しく相手に伝えることができて、しかも、聞き手の印象に残ったり、好感を持ってもらえ、お仕事の幅も広がっていくはずです。 また、同じ内容の話でも、話すときの表情や声の印象で、相手からの評価は大きく違ってきます。
そこで、プレゼンを魅力的にするための、声の出し方や声質などを改善を中心に、プレゼンテーションスキル向上のコツを技術面からご紹介していきます。
営業で説得力のある声を身につけたい人だけでなく、若い頃のような高くきれいな声を取り戻したい、憧れのミュージシャンや声優のようにかっこいい声がほしい方にも役立つ内容ですよ。
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プレゼンテーションスキルって何?
プレゼンテーションとは、「情報伝達」を意味します。 そして、プレゼンテーションスキルは、「自分の伝えたいことを、正しく相手に伝える能力」のことです。 仕事でプレゼンをする機会が多い人でも、本当は苦手意識を持っていたり、自信がなかったりということもよくあるようです。 プレゼンテーションのコツが分かっていれば、自信を持って人前で話すことができるでしょう。
では、上手なプレゼンテーションの特徴には、どんなものがあるでしょうか?
- 話している内容が分かりやすい。
- 決められた通りの時間内で終わる。
- 情熱や意志を持って話しているのが伝わってくる。
逆に、下手なプレゼンテーションと聞くと、どんなものを思い浮かべますか?
- 話の内容があちこちに飛んで、何を言いたいのかが分からない。
- だらだらと長く話して、退屈に感じられる。
- 淡々と無表情で話をしていて、話し手の熱い思いが伝わってこない。
上手なプレゼンテーションは、聞いている人の心を動かすことができます。 あなたも、分かりやすい内容の話を熱く語る人の話を聞いて、心が動かされた経験はありませんか? つまり、プレゼンテーションスキルを身につけると、相手の心を動かし、印象に残る話ができるようになるのです。
プレゼンテーションスキル向上には、プレゼンテーションの中身・内容と伝え方・話し方の2つのポイントがあります。
次に、この2つのポイントについて、詳しくご説明していきましょう。
話す内容はとにかく分かりやすく
1つ目のポイントは、プレゼンテーションの中身・内容です。
話している内容がよく分からないと、聞き手はとても退屈な気持ちになってしまいます。 自己紹介や自己PRの際にも、だらだらとしゃべっているけど、結局何が言いたいのかが分からない、という悲しい状況にはなりたくないですよね。 そこで、まずは伝えたい中身を・内容しっかり考えましょう。
話の内容を分かりやすくするための3つのポイント
話の内容を分かりやすくするためのポイントは、3つあります。
- 一番伝えたいメッセージ=結論を先に言う。
- なるべく簡単な言葉を使う。
- 具体例や具体的な数字を入れる。
一番伝えたいメッセージ=結論を先に言う
まず、一番伝えたいメッセージは、最初に言いましょう。 終わりまでとっておきたい気持ちも分かりますが、話の途中で聞き手に飽きられてしまって、大切なところを聞いてもらえないとがっかりですよね。 最初に、一番伝えたいことを話して、相手の心をぐっと引きつけておきましょう。 また、なるべく簡単な言葉を使うのも大切です。
なるべく簡単な言葉を使う
かっこよさそうだから、という理由だけで、難しい言葉を使っても、聞き手にはいい印象を持たれないでしょう。 意味がきちんと理解できていないのに難しい言葉を使っているな、と簡単にばれてしまうので、むしろ逆効果です。
また、いくつかの意味が考えられる言葉も、伝わりにくいので、使わない方がいいですね。 とにかく、簡単な言葉で、すっきりとした話を組み立てることが大切です。
具体例や具体的な数字を入れる
そして、話の中には、具体例や具体的な数字を入れましょう。
例えば、「私は努力家です。」と言うよりも、「私は努力家です。3年間、1日も欠かさずに、朝のジョギングを1時間程度行っています。」と言った方が、説得力が出ますね。 また、「社会人になって、フルマラソンを走ってみたかったからです。」というのは、よくありがちで、聞き手の記憶にほとんど残りません。
それよりも、「社会人1年生の頃、オリンピックのマラソン競技を観て非常に感動しました。私も同じように、完走する喜び、興奮を味わってみたいと憧れ、フルマラソンへの出場を目指してトレーニングに励んでいます。今では・・・。」と言った方が、聞き手は「それで?」と続きを聞きたくなるでしょう。 大切なことを最初に、簡単な言葉で、具体的なエピソードや数字を入れた話の内容を考えてみましょう。
いい印象を持たれる話し方とは?
2つ目のポイントは、伝え方・話し方です。
いくら、おもしろい内容の話をしていても、話し方がよくなければ、相手に興味を持ってもらうことはできません。 伝え方・話し方で大切なことは、大きな声で、ゆっくりと、余計な言葉を言わず、にこやかに、相手の目を見て話すことです。
ボリューム
まずは、「大きな声で」です。 恥ずかしがらずに、思い切って大きな声ではっきりと話すように心がけましょう。 大きな声で話すだけで、自信があるようにみえます。 また、ぼそぼそ話していて聞き取りにくいと、聞く気がなくなってしまいますよね。 かといって、どなる必要はありません。
おなかに力を入れて声を出し、口を大きく開けてはっきりと話してみてください。 とても聞き取りやすいプレゼンテーションになるでしょう。
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テンポ
次は、「ゆっくり」です。 落ち着いていて、自信を持っているように感じてもらうには、ゆっくり話すことが重要です。 緊張すると、気がつかないうちに、どんどん早口になってしまうことがありますよね。 意識的にゆっくり話して、ちょうどいいぐらいの速さになるでしょう。
言葉の言い回しにも気を配る
また、「余計な言葉を言わない」ようにすることも大切です。 話している途中に、「あの」「えっと」「えー」というような言葉をつい言ってしまうくせはありませんか? こういう言葉が何度も出てくると、聞き手はそこばかりが気になり、話の内容に集中できなくなります。 くせになっていて、自分では気がつきにくいこともありますので、自己PRなどの練習をするときに録音してみたり、人に聞いてもらったりしてみましょう。 そして、「にこやかに」です。
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笑顔を効果的に交える
初対面の人に会ったときに、人は多くの印象を見た目・表情・しぐさなどの「視覚情報」から得ているのだそうです。 緊張しているからとはいえ、むすっとした表情や浮かない表情をしていると、それだけで印象が悪くなってしまって、もったいないですね。 プレゼンテーションの最初には、笑顔をみせるようにしてみましょう。 しかし、笑顔といっても、へらへらするのではありません。 にやにやとも違います。
相手に「この人の話を聞いてみたいな。」「この人と一緒に仕事をしたら楽しいだろうな。」と思ってもらえるような、自然な笑顔で話ができるといいですね。 くちびるの両はし、口角を上げるだけでも簡単に柔らかい表情になりますよ。 にこやかに話す自信のない人は、まずは、口角を上げる練習をしてみるのをおすすめします。
相手の目を見る
そして、最後は「相手の目を見て」です。
本当のプレゼンテーションでは、2~3人の前で話すことも、数百人の前で話すこともあるでしょう。 2~3人の前で話をするときは、順番に聞き手の目を見ながら話しましょう。 プレゼンテーションは一方通行ではうまくいきません。
一人ひとりと目を合わせることで、双方向のコミュニケーションになるのです。 話を聞いていて、話し手と目が合っているときに、つい「うんうん」とうなずいてしまったことはありませんか? 目を合わせながら話を聞くと、聞き手は話し手に感情移入しやすくなるのだそうです。 それだけで印象アップにつながりますので、話すときは聞き手の目を見て話すようにしてみましょう。
まとめ
このように、プレゼンテーションスキルを身につければ、仕事のみならず、日常でも役立つことが沢山あります。あなたにしかできないすてきなプレゼンができれば、きっと人脈も増えて、仕事も円滑になっていくはずですよ。最後に、声のプロとして話し方教室の選び方をご紹介しておきますので、本格的に声質を改善したい時に参考になさってください。